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エル・ポルベニール農園 セルジオさんのコーヒー農園


当時はまだセルジオさんのエル・ポルベニール農園に日本人が足を踏み入れたことがなく、ましてや農園内で寝泊りしながら、農園を理解しようする者がいなかったようで、私の滞在している話は瞬く間にオコタルの町中に広がったそうです。 変わり者の日本人がいると思われたことでしょうね。
この映像も朝5時半~6時に開始する収穫開始の様子を撮影したものですが、農園主のセルジオさんに叩き起こされた記憶があります。 このような光景はどこの農園でもみられ、収穫時期の朝は毎日この情景が繰り返されます。

今でこそ一番忙しい収穫時期を外して、毎年訪問していますが、見るもの全てが新鮮だった頃は、コーヒーの収穫の様子も興味深々でした。 セルジオさんの摘み取り作業者(ピッカー)への教育が行き届いている為、赤い完熟の実の収穫に専念しています。 まだ熟していない青い実や、熟しすぎた実は、品質低下を引き起こすので、ミルトン用のコーヒーには混ぜないようにしなければなりません。 しかし、完熟の実だけを手で摘み取る作業をする為には、しっかりとした教育と、その作業み見合うコスト(賃金)が発生することも事実です。

2007年にデジカメのビデオモードで撮影しているので、画像は粗いですが臨場感は出ていると思います。 収穫作業員のピッカー達は、腰にかごをひっかけ、完熟したコーヒーの実を収穫していきます。かごの中身がいっぱいになったところで、各自が自分用に持ち歩いているナイロン製の袋にコーヒーの実を移し替えていきます。 この作業の繰り返しをしていくわけですね。 地味だけど、とても大切な仕事なんですよねぇ。

コツコツ、地味な作業を繰り返した結果が、真っ赤に完熟したチェリーのみの収穫につながり、この映像のように熟度の揃った実ばかりが手にはいるわけです。 効率とコストを考えると、緑色の未熟豆も、完熟豆も、熟しすぎた過熟豆もごちゃまぜになってしまいます。 これでは、美味しく後味の良いコーヒーにはなりません。 ピッカー達はこの木箱1杯あたり、いくらかの賃金がもらえ、それがそのままお給料になります。
したがって、ピッカー達は収穫量を増やしたいという気持ちが働きますが、完熟の実以外を収穫することは認められず、そのかわり他のコマーシャルコーヒーを作る農家より、高めの賃金が支払われる仕組みになっています。 そうして農園主側のニーズと、ピッカー達のニーズのバランスを取っているわけです。

現在の設備は最新の機械となっていますが、セルジオさんも最初はこの中古機のパルパー(実の種と果肉・外皮を分ける機械)を使用して、生産処理をしていました。 セルジオさん本人も今では恥かしいなぁとは言いますが、こういう時があっての今ですし、ミルトンの小さな1㎏の焙煎機からスタートしての今ですから、なんだかセルジオさんのエル・ポルベニール農園と重なる面があるんですよね。

当時はこの映像のように手作業で中身の種と、外皮・果肉部分を寄って分けていました。 現在も中南米で最小限の設備でコーヒー作りをしている農家は、基本的に同じシステムを使って作業しています。 ミルトンのホームページでも、他の取引農家の映像や写真で似たものをご紹介できると思います。 ちなみに映像で、素手で下に落としていますが、手がかぶれる人もいるんですよ。 

コーヒーの苗床に使用する土の袋詰め作業の様子です。
この数を見ただけで気が遠くなりそうですが・・・。 地表20から30センチ上の肥沃な土を男性がクワで削り、女性がビニールの袋に土を詰めていくという役割分担をしています。 コーヒーの木の寿命は品種や立地環境にもよりますが、最低でも数十年は生きます。 それでも、この数の苗木がいるということは、それだけ新たな農地を広げるという意味でもあります。 セルジオさんは、生産性の悪くなった古木や、配列が悪く手入れや収穫がしにくい木の植え替えも着々と進めています。 結局労働者が働きやすくなり、生産性もあがるというわけです。

まさにその開墾をしている様子が上の映像です。 ナタをメインに低木や草木を刈り、少しずつ開墾している様子が見て取れると思います。 こうした農園内のメンテナンス作業は、コーヒーの収穫時期が終わった後ぐらいから始められます。

これまた古い映像ですが、基本的に同じ作業を毎年繰り返しているので、皆さんにも見てもらいたいなと思います。 セルジオさんがコーヒーの木一本一本の手入れの仕方を教えてくれています。 コーヒーの木は山の中で栽培されているので、雑草やツタ類も生えてきます。 ツタがコーヒーの木にからむと、光合成の妨げになったり、収穫作業がしづらくなります。 コケ類もコーヒー木の幹表面に付着するので、養分を取られる前に取り除く必要があります。 とにかく作業という作業に手間暇がかかります。

つづく