そもそもの話ですが、生まれてこのかた先行きが明確だったことなどなかったはずなんですね。 私もこれまで先見の明なんてものは自分に備わっていないと思ってきましたし、留学中も自分の未来が安泰だなんて思ったこともありません。 このコーヒー屋を始めてから先行きが見えたことなどありませんし、見えてしまっていたら、工夫も努力も無理してしようとしなかったでしょう。 結果が見えてしまっていることの、つまらなさは誰しも分かっていることです。
 
とは言え、コロナ禍で世界の感染者は広がり続け、働き方や生活スタイルの価値観が変わりつつあり、自分の将来が想像つかない、老後はどうしようなど、様々な不安に駆られている人も多い事でしょう。 店頭でも不安の声は良く聞きます。
 
こうした中、一旦漠然とした不安を忘れ、自分ではどうしようもない案件を考えないようにし、まずは出来る事を工夫していきながら、出来る事を増やしていくと、いつしか不安ばかりの生活ではなくなっていくのではないでしょうか。
 
今大成功を収めている人も、そうでない人も、平等に未来は予想がつかないものです。誰もが一寸先は闇であり不透明なので、もういっそのことそれが当たり前なことだと納得させてあげた方がストレスなく生活できると考えます。
 
私もそうですが、世界でこのような状態になってから、新しいことに取り組み始めた人は多いのではないでしょうか。 毎日コツコツと取組みを積み重ね、自分の肥やしにしていく過程にはやっている本人にしかわからない達成感があるものです。それが自分にとって満足感を得られるものなら素晴らしいですし、ひいては他人まで満足をしてもらえるようなものであれば、最高じゃないですか。
 
趣味の範囲で家庭菜園などを楽しんでいます。狭い庭ですが毎年様々な植物を植えていくと学びが蓄積していくのが分かります。 ユーチューブを始めとしたネットのコンテンツで大半の事は学べる便利な世の中になっていますが、自分で行動を起こした上での蓄積は「見た事がある」や、「知っている」では補えない財産となります。 そこが自分で行動する醍醐味でもあると思うのです。 趣味の範囲では、私は極めることよりも、その行動を通じて学べる事に関心があるので、没頭しても短時間で回数をこなす感じですね。
 
仕事面でも同じことが大切と言えると思います。 一つの事だけを一点突破で集中して極めれば開ける世界も確かにありますが、現実的にとてもリスキーな世の中になってきました。 まさか!と思うことが一夜にして起こるのが世の常です。 絶対安泰なことはないわけで、先行きが見えないからこそ、様々な迫りくるイベントに臨機応変に行動できる状態を作り出しておき、いくつかの選択の幅も必要でしょう。
 
この創り出す、作り出すといったことが楽しめるかがそもそもの要のようにも思えます。想像力を働かせて行動にまで移していく実行力と、質を上げていくにも必要な想像力。妄想大好きな方なら比較的、この先の不透明な未来を楽しめるのではないでしょうか。考えの持っていき方で解決することは割と多いですよね。